労働環境の改善が急務
介護業界は人手不足を解消するためにも労働環境の改善が急務です。具体的にどうすればいいのでしょうか。
ユニットケアの導入
労働環境を改善するための策としてまず挙げられるのが、ユニットケアの導入です。ユニットケアとは、介護施設の利用者10名程度を1ユニットとして、ユニットごとのメンバーで共同生活を送り、決まった職員が対応するという方法です。ユニットケアを導入することで利用者の生活を尊重しつつ、必要なケアを実施しやすくなります。職員同士のトラブルを防ぐことにもつながるでしょう。集団ケアにおける人間関係を改善しつつ、職員のストレスを最小限に抑えられる点が、ユニットケアを導入するメリットです。
各種システムの導入
介護職は負担が大きい業務が多く、体力に限界を感じて離職するケースも少なくありません。そのため、業務負担を軽減する取り組みが求められます。そこで効果を発揮するのが、ITやICTの導入です。大幅な時間短縮や工数削減を実現できれば、労働環境全体が大きく改善されるでしょう。具体的には、シフト管理・勤怠管理アプリなどが挙げられます。
また、見守りカメラやエリア検知呼び出しシステムも、利用者への素早い対応につながります。見守りカメラを設置することで、離れた場所からでも利用者を見守ることができます。転倒・転落事故の防止だけでなく、見守りのためにわざわざ部屋を訪問する手間が省けるので、業務負担は大幅に軽減されます。エリア検知呼び出しシステムは、利用者が装着するICTタグ内臓のリストバンドによって、離棟や危険なエリアへの侵入を検知できるシステムです。特定の利用者同士が近づいた場合の検知なども可能なため、トラブルを未然に防げます。
最近は、業務マネジメント支援サービスを導入する介護施設も増えてきました。これは、位置検知システムによって職員の位置を測定し、データを提供するサービスです。これまで感覚で行っていた動作や動線を可視化できるため、業務負担の分散や人材の育成、業務改善の効果測定、超過勤務の削減などに効果を発揮します。
最適なナースコールシステムを導入することも、業務負担の軽減につながります。ナースコールと一口にいっても様々な種類があります。利用者の手元に置くものや通話可能なもの、センサーマット型など、何を選ぶかは導入する目的によって変わってきます。近年のナースコールはスマートフォンと連動しており、職員がどこにいても対応できます。緊急度を表示したり、センサーと連動していたりと、利用者の安全を守るために様々な技術が使われています。より詳しく知りたい人は、以下のサイトを参考にしてください。