日本は急速に高齢化が進み、それに伴い介護業界の需要も増加しています。2022年10月時点での高齢化率は29.0%です。ここ数年はさらに高齢化が進んでいくことが予想されるので、介護サービスのニーズがなくなることはないでしょう。また、介護業界で働く際は、無資格でも問題ありません。年齢や性別なども問われないので、誰でもキャリアを形成できます。仕事で得た知識や経験をキャリアに反映できる点も、介護職として働くメリットの1つです。
介護業界はニーズが高まり続けていますが、それに対応するための人手が不足している状況です。2040年度までに約280万人の介護職が必要とされていますが、現状では約69万人も不足しています。介護業界の需要がピークアウトを迎えるまでの数年については、人手不足が深刻化することが予想されます。また、人手不足の状況には地域差があります。どの地域も有効求人倍率は高い状況ですが、その中でも特に人手不足になっているのが、東京都や愛知県などの都市部です。
介護業界が人手不足に陥っているのには、いくつかの理由があります。その1つが、採用の難しさです。介護業界はニーズが高く、事業所としては競合他社が多い状況です。その中で限られた人材を採用しなければならず、いまだに人手不足が解消できていません。また、離職率が高く人材が定着しない点も課題として挙げられます。待遇や人間関係など、あらゆる理由で離職する人がいます。少子高齢化やネガティブなイメージなどが影響している面もあります。
介護業界の人手不足を解消するためには、労働環境の改善が急務です。働きやすい環境を整備することで、人材が集まり定着します。そのために必要なのが、ユニットケアの導入です。ユニットケアとは、介護施設の利用者10名程度を1ユニットとして、ユニットごとのメンバーで共同生活を送るシステムです。また、各種システムを導入して、職員の負担を減らす取り組みも求められます。最新のシステムを効果的に活用することで、負担は大幅に減ります。
未経験から介護業界にチャレンジする場合、求人を探す方法として最もおすすめなのは転職エージェントの利用です。専任のキャリアアドバイザーがマンツーマンでサポートしてくれます。未経験でも働きやすく、条件に合った求人をスムーズに紹介してもらえるでしょう。
未経験でもできる仕事として挙げられるのは、清掃、食事の配膳・下膳、シーツ交換、介護事務などです。条件つきですが、身体介護をすることもできます。介護施設の種類や提供しているサービスによって仕事内容は変わってくるので、事前に確認しておきましょう。